イクメンという言葉もない時代、喜んで子育てに参加した著者。神田家とその周りの方々の心温まるエピソードが響いた。
拾い集めた知識の習合ではなく、体得した気づきや知恵が詰まっている。派手さはないかもしれないが、大切なことに気づかせてくれる。
「真っ赤な手の豆腐すくい」では、じゃいちゃんと名づけたくまのぬいぐるみを背負って、今はなき近所のお豆腐屋さんにおつかいにいってた幼少時代の懐かしい光景に私を連れて行ってくれた。
実は、著者とは不思議な縁で、旅の途中出会い親切にしていただいたお礼に本を買い求めたのだが、読み始めすぐに図書館へのリクエストを決め行動した。
この本は、子どもさんと関わる現役のお父さんお母さん教育者の方々だけでなく、読み方によれば全ての人に通じるものがあると思う。
私は旅を通して色んな方々のあたたかさや親切、導きのおかげで無事目標を達成する事ができた。それは思った以上の喜びと自信、考え方の変化をもたらした。たくましくなったと思う。
ーこれは、「おつかい」通じるのではないか？ー
何歳になっても、やりたい事、新しいこと、ちょっと難しいことに挑戦する。小さな成功体験(もし失敗だとしても)の裏で、それを温かい目で見守り、支え、助け、導いてくれる人がいる。
著者は現在、遠方にお住まいのお母さまの身体機能を維持し米寿まで同窓会に参加できるよう、来年もフキの佃煮が食べれるようにと息子さんならではの方法で愛ある介助を実践されている。(Instagramで写真付きで日々のエッセイが読めるので是非読んでほしい)
ひとり旅を終え、読了し良い変化があった。
年老いた両親の慰めは大音量のTVだったが、父とは神社仏閣、地理や歴史、旅行(最近は台湾)の話を楽しみ、足を痛めて久しいが活動的で山歩きが好きだった母と再び山に行こうと計画中。笑顔が増えた。
元々、人を頼ったりお願いするのが苦手で
「人に迷惑をかけてはいけない」と思っていたが、旅行中、思い切って「困ってます。教えてください。助けてください」と頼ってみると、全然迷惑じゃないよと喜んで手伝ってくれる優しい人が多くいて、「もし迷惑かけたとしても困ってる方がいれば、その時できる事を全力でしたら良いのでは。そもそも迷惑をかけてないというのは自惚れでは」という考えに変わった。
受け取る側の「時」や「状況」で何が響き感じ入るかは、その時、その人次第だと思う。
私の周りの大切な友人や知人、出会って欲しい人を一巡したのち、大分県別府市のやよい商店街の「つなぐ本棚」(素晴らしい企画を発案された主催者さんありがとう。よく使わせてもらってます)でバトンのように手から手と旅する本、最終的には誰かにとって大切な本になる事を願い追加購入した。実は19日に最初の友人に「旅する本」のことを伝え手渡したところ。どんな出会いや旅が始まるか楽しみ。ワクワク。
もう一冊の本は、じっくり再読し、読書会や子どもさん向けの活動をされてるとあるステキな方に是非読んでいただけたらと作戦会議中。
ご縁があれば、著者が伝えたいみなさまへのメッセージを受け取ってください。
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