鳩殺し
野口 顕:著
あらすじ
ある公園に突如現れた、9羽の鳩の死骸で作られたミステリーサークル。 その事件をきっかけに公園のガードマンとして常駐することになった主人公・野原は、癌を患っている1人の老人と出会う。徐々に明らかになっていく老人の家庭環境と、そこに自身との共通点を見出す野原。
ミステリーサークルの真相と犯人は誰か。そして、1人で最期を待つ老人の本来の願いとは何か。2つの謎を解き明かす、あるガードマンの10日間の物語。
2020年6月に実施されたセカンドライフ小説コンテストにて
大賞作品が決定いたしました。
大賞に選ばれた今作品は、幻冬舎グループより電子書籍化がされます。
野口 顕:著
あらすじ
ある公園に突如現れた、9羽の鳩の死骸で作られたミステリーサークル。
その事件をきっかけに公園のガードマンとして常駐することになった主人公・野原は、癌を患っている1人の老人と出会う。徐々に明らかになっていく老人の家庭環境と、そこに自身との共通点を見出す野原。
ミステリーサークルの真相と犯人は誰か。そして、1人で最期を待つ老人の本来の願いとは何か。2つの謎を解き明かす、あるガードマンの10日間の物語。
編集長講評
「野原さん、私はどこで間違ってしまったのでしょうか?」
高齢化の加速する現代、誰もが危惧している老後問題について等身大の言葉で描き出した作品です。思わず目を背けたくなるほどのリアリティと、何かが起こると予感させるミステリーサークルの謎を、たった10日間の物語の中に凝縮しています。
年を重ね、徐々に夫婦2人だけでの生活に負担を感じ始めた老人に向けられる息子家族からの言葉や、子どもには負担をかけたくないという思いはあれど誰もが心に秘めている、ぼんやりとした不安や不満を実に赤裸々に描き出しています。
単純なミステリー小説ではなく現代の問題点についても鋭い視点で切り込んだ、実に巧妙に仕上げられた1作です。