著者プロフィール                

       
筋肉 〜 『一隅を照らす』特別連載(その29)

市川 博昭

昭和7 年、静岡県生まれ。旧制静岡高等学校1 年修了後、新制東京大学文学部仏文科、法学部公法学科卒業。国家公務員六級職(法律)試験合格、農林省入省。退官後、協同組合飼料工業会常務理事、帝蚕倉庫取締役現業副本部長を経て、同代表取締役社長。(財)大日本蚕糸会監事を歴任、現在に至る。

筋肉 〜 『一隅を照らす』特別連載(その29)

 筋肉の多くを占める骨格筋は体を動かすためだけでなく、生活習慣病を予防したり、脳の認知機能を改善したりする可能性のある物質を分泌していると近年欧州グループが発表した。「マイオカイン」と呼ばれるホルモン群である。大腸がんの発症を抑え、神経細胞の新生・再生に不可欠なたんぱく質の濃度を高める。運動不足の人の骨格筋からは分泌されない。糖尿病も「筋肉が原因の病気」といっても良い。よく運動する人は、筋肉内の糖輸送たんぱく質の量が多く、わずかのインスリンでも血糖値を低くする。糖尿病治療では運動療法が重視される。これは骨格筋での血糖取り込みを促進するためである。筋肉は成人男性で体重の約40%,女性で約30%を占める。昔から「老化は脚から」というが、特に体を支える下半身の筋量が加齢や運動不足とともに減りやすい。だが、必要な栄養を取り、効果的なトレーニングを続ければ、80歳を超える高齢者でも筋肉の量を増やすことができる。

30代のこ

『一隅を照らす』特別連載 【全37回】 公開日
(その1)狸二度目の対面 2019年4月11日
(その2)初雪 2019年6月28日
(その3)ストレス 2019年7月5日
(その4)終戦の日 2019年8月26日
(その5)人生に寄り道なし 2019年9月6日
(その6)もやし 2019年10月4日
(その7)教養主義 2019年11月1日
(その8)黄色いマーク 2019年12月6日
(その9)冷蔵庫 2020年1月10日
(その10)根 気 2020年2月7日
(その11)小田急が学生寮開業 2020年3月6日
(その12)コンパクト・シティ 2020年4月3日
(その13)行政の電子化 2020年5月1日
(その14)地域密着型弁護士 2020年5月29日
(その15)座るとき、どうこいしょ 2020年6月30日
(その16)市民農園 2020年7月31日
(その17)ALS(筋萎縮側索硬化症) 2020年8月31日
(その18)卵 2020年9月30日
(その19)生きがい 2020年10月30日
(その20)からだ測定会 2020年11月30日
(その21)高齢者が高齢者を支える金融モデル 2020年12月28日
(その22)孤独 2021年1月29日
(その23)猫の日 2021年2月26日
(その24)首都圏の私大が都心へ回帰 2021年3月31日
(その25)さくら 2021年4月30日
(その26)箱根山 2021年5月28日
(その27)腎臓透析 2021年6月30日
(その28)おもてなし続編 2021年7月30日
(その29)筋肉 2021年8月31日
(その30)地域医療の行方 2021年9月30日
(その31)富士山 2021年10月29日
(その32)高齢の認知症老人は暴力的か 2021年11月30日
(その33)配膳のマナー 2021年12月28日
(その34)下垂体卒中 2022年1月28日
(その35)混合介護 2022年2月28日
(その36)LGBT(性的少数者) 2022年3月31日
(その37)梅雨明け 2022年4月28日