作品紹介
社会科から楽しめる世界遺産
旅行者・教師・生涯学習者のための1冊
江良 直紀
世界遺産。 人類の宝であり、かけがいのない自然や文化遺産。 国家関係者、観光業者、旅行者、そして教育者も、日本や世界の世界遺産を訪問する21世紀。 ただ、この世界遺産の価値を理解するためには、社会科(世界史、日本史、地理)や理科(生物、地学)、美術史など、多様な知識教養が必要である。 またそれらの教養によって、世界遺産訪問が、一層楽しく、面白くなる。 本書は新書としては初めて、現役社会科教員が社会科教育の視点から世界遺産を論じたものである。 世界遺産の歴史とこれからの課題。 教育と世界遺産との関連性。 そして日本人にとっては馴染みの薄いミドルマイナーな世界遺産を、 社会科教師ならではの視点により、現役高校社会科教員(訪問国約60カ国、世界遺産約160件、世界遺産学検定マイスター級)が紹介する。 これを読めば、社会科から世界遺産を楽しむことができる。
プロフィール
江良 直紀
1983年2月24日生まれ。大阪府立高校社会科教諭。専門は、世界史と国際政治経済分野。 歴史能力検定は、世界史日本史両1級、世界遺産学検定は、最上級のマイスター級。2016年で、60近くの国々と、約160件の世界遺産を訪問し、社会科教師の視点で、世界遺産を体感、考察し、授業などに取り入れる。「国際社会に主体的に生きる」日本人の育成を教育理念として持つ。専門部活顧問は水泳。
インタビュー
出版をされたきっかけ・目的を教えてください
自分の社会科教師(世界史専門)として、研究してきた世界遺産学。世界遺産学検定マイスター級を取得し、自分自身もたくさんの世界遺産を訪問して来た経験を、とある時期に、一冊の本にまとめようと決断しました。
出版前後でどのような変化がありましたか
原稿を書くという作業は、常にひらめき。机に向かって書くぞと思っていても、なかなか書けるものではありません。何気なく、お風呂に入っていたり、バイクを運転中にふとひらめいた内容を、すぐにメモしてまとめていました。また多くの本を読みました。新書レベルではなく、専門書もアマゾンなどで取り寄せました(アマゾンの請求書が大変な事になりましたが・・・)。その中での、一文を読んでいてのひらめきもあります。
そして、世界遺産という題材は、専門性より多角性が大きく、視点・論点とする切り口があまりに広すぎて、それを取捨選択するのにかなり苦労しました。まだまだ書こうと思えば書けるので、今回の出来がよいと世間や出版業界に評価されれば、今度は企画商業出版で書きたいです!
出版後は、自分に届いた100冊を、職場や研究会の先生たちに、定価の7割で販売しましたが、一瞬で売れました。手元に15~20冊ほどはストックしておきたいので、自分で15冊ほど買った位です・・・。アマゾンでは、毎日の売れ行きをチェックしていました。一冊売れたと思ったら、また一冊増刷されて。約1か月間、その繰り返しの毎日でしたね。やはり売れているかは気になるところです。紀伊国屋の在庫状況などもネットで確認していました。
出版社や編集者とのやり取りで、印象に残ったことは
編集者は、自分の本だけでなく、他の本の担当もしているので、とても忙しそうでした。また自分は、正期の月~金の朝から夕方までは、基本的に電話に出られないので、よく土日に電話をさせて頂きました。担当の編集の量がかなり多いのだろうなと思い、意思疎通が出来なかった部分もありましたが、最後の最後まで「ここはこれでいきたい!」というリクエストを実現させて頂いたので、それはとても感謝しています。