わしは失敗が多いオバさんだ。例えば、エッセイの連載の5章は大失敗した。なので、5章の改訂版をここに記す。
アップル・マーチ改訂版
~ぼくの名前は唐須イッセイ、中3です~
ここは愛知県田原市、電照菊のライトアップが美しい街だ。
ぼくはこの街が大好きだ。
なぜなら、ぼくは田原まつりが大好きだからだ。大きな山車で市内を巡り回るのだが、9月になるとぼくはその山車を引っぱっている。
ぼくは普段は地味な男だが、まつりになると、人が変わったように、明るい男になるんだ。
ぼくの好きな科目は社会だ。特に歴史が好きで、平安時代と戦国時代が好きだ。
平安時代に生まれた文学の一つに枕草子があるが、ぼくは随筆(エッセイ)が大好きだ。”イッセイ”と”エッセイ”が少し響きが似ているから、ぼくは嬉しくなる。
だって、ぼくはさくらももこ先生が書いたエッセイが大好きだからだ。
他にもぼくには大切な人がいる。
”赤羽フタバさん”だ。フタバさんはぼくの彼女で、明るくてりんごのようにみずみずしい感性を持った人だ。
ぼくは自分の楽器の音に自信がないけれど、フタバさんと一緒にアンサンブルをすると、素直で真っ直ぐな音色で楽器が吹くことができるんだ。
地味な男がどうやって明るい彼女を作ったか知りたいだって? 理由は簡単だよ。フタバさんとぼくは同じ部活で金管楽器を吹いているからだ。フタバさんはトランペット、ぼくはホルンを吹いている。
今、全日本吹奏楽コンクールの本番に向けて、ぼくたちは練習に励んでいる。課題曲のタイトルは「鳥たちの神話」。ぼくの名字が唐須(カラス)だから、鳥が大好きなフタバさんがよくぼくに話しかけるようになって、ぼくはフタバさんと付き合うことになったんだ。
え、告白の言葉が知りたいって?ぼくからフタバさんに愛の告白をしたんだよ。でも直接口から言えなくて、ラブレターで”大好きです。付き合ってください”と書いたんだ。返事はもちろんOKさ。
***
「ぬわーーっっ!!」とわしは絶叫した。なぜなら教祖は実は少女マンガが苦手である。
”アップル・マーチ”も実は30才の頃、書いていたのだが、出だしでわしはこのラブラブカップルに嫌気がさしたのじゃ。だから、”アップル・マーチ”はバッドエンドの話なのだ。バッドエンドの理由はわしはどちらかというと芸能人の不倫等の下世話な話をテレビで見ながらりんごをかじる事が好きだからだ。
そしてもう一つ、唐須の話を書きながら思ったのだが、告白の言葉は直接会って言ってほしい。校舎の裏とかで「好きです。」「付き合って下さい。」「結婚して下さい。」等、言われた方がわしは嬉しいのじゃ。
それと、唐須は自分のことを地味な男で自信がないと言っているが、唐須は良い男だとわしは思う。なんたって唐須はお話の聞き上手な男だ。
ここでわしが考えた、子供に対してのお話の聞き上手な(あいづち)方法を教えよう。それは、”はひふへほ”である。
は→はーい○○ちゃんなに?
ひ→ひぇーびっくりした。
ふ→ふむふむ
へ→へー、もっと教えて
ほ→ほうほう
これが明日から使える子供の話の聞き上手になれるあいづち方法である。これとは逆に面白くない話に使える”さしすせそ”がある。
さ→さぁ・・・どうかな。
し→知らない
す→すごくない
せ→先生呼ぶね
そ→それはダメだね
この”さしすせそ”は縁を切りたい人と会話する時に使うと自然と縁を切りたい人が離れていくと思う。もし、離れなかったら、その人は空気が読めない人であろう。その時は直接その人に嫌いですと言うのじゃ。
話は変わるが、愛といえばわしは、”エンドレスラブ”という歌が大好きじゃ。皆が知っている曲ではない。孫楠と韓紅の2人の中国人歌手が歌っている曲である。わしは中国語は你好と謝謝と我愛你しか知らないが、エンドレスラブを聞くたび、人を愛する気持ちがあふれてくるのだ。
なぜこの曲を知っているのかというと、わしの文通相手の南の国マレーシアに住んでいる中国人のプサディから教わったのだ。ちなみにマレーシアの公用語は英語である。
なんと教祖、英語が少しできるのだ。でも、わしの英語力は中学レベルである。しかし、プサディは、わしが英語ができると思っているらしく、わしの持っている辞書に載ってない単語をバシバシ使ってくるのじゃ。わしはお手上げになりそうになるが、分からない単語はグーグル先生に聞いてみると答えがすぐ出てくるのじゃ。文明の力はスバラシイと感激する教祖である。好きな曲がらみで、今日は、わしの好きな吹奏楽曲を紹介しようと思う。
まず1曲目はヤン・ヴァン・デル・ロースト作曲「カンタベリーコラール」である。カンタベリーコラールはある一つの伝説がある曲だ。それは、全日本吹奏楽コンクールの全国大会で金賞に輝いた曲である。全日本吹奏楽コンクールとは吹奏楽部版の夏の甲子園みたいなもので、木管セクションは流れるような連符を吹き鳴らし、金管たちは大爆音を響かせ、パーカッションはキテレツなリズムを打ちならし、指揮者は指揮棒から音も出ないのにステテコダンスを踊り、聴衆はそれを見て涙を流してブラボーと叫んでいる。そんな全日本吹奏楽コンクールのカンタベリーコラールで全国制覇した狂った高校の名は”関東第一高校”である。わしもこの曲を吹いた事があるから気持ちがすごく分かるのだが、この曲は一言でいうと、男の涙と努力と根性の一曲である。コラールという音楽は基礎合奏でよく演奏されるが、このカンタベリーコラールも多くの吹奏楽部や吹奏楽団で演奏されている。そんな譜面が簡単なコラールで全国制覇した”関東第一高校”はスゴイのである。
2曲目は福田洋介作曲「さくらのうた」である。この曲は卒業式や入学式にぴったりな一曲である。まるで桜の花びらが一枚一枚舞い踊っているような曲じゃ。桜の儚さ美しさが、堪能できる一曲なのでぜひ一度、皆に聞いてほしいのじゃ。
3曲目は和田直也作曲「月は優しく愛を照らす」じゃ。この曲は3重奏のフレキシブルアンサンブルで、わしが今練習している曲じゃ。フレキシブルアンサンブルとは、柔軟性のある編成の曲である。例えば1stアルトサックス2ndアルトサックス3rdテナーサックスの楽譜を1stトランペット2ndホルン3rdトロンボーンに変えても問題がないのじゃ。
今、わしは2ndを一生懸命、練習している。
いつの日かたくさんの聴衆の前で、演奏できる日が来ることを願いながら練習に励んでいるのじゃ。
***
ハッピーエンディング
小説「アップル・マーチ」中盤より
夕暮れ時の音楽室で「鳥たちの神話」の合奏をしていた。
唐須はフタバの吹くトランペットの音色に心奪われていた。
そしてうっかり自分の吹くホルンパートの音を間違えてしまった。なので、唐須は先生から注意を受けた。
唐須はフタバが大好きである。フタバも唐須のことが大好きである。2人は両想いである。
また、合奏が始まった。次は唐須は間違えなかった。少しミスがあったが、この合奏は上手く吹けた。2人共幸せだった。2人にとって合奏は歌でもあり詩でもあり、愛だった。
実はフタバはセカンドトランペットだった。ファーストトランペットの高田を引き立てる役割だった。
フタバはセカンドで満足だった。でも唐須はフタバかファーストの「鳥たちの神話」を演奏したかった。なぜなら唐須はフタバの才能を見抜いていたからだ。1番になれなくても、美しい音色を奏でるフタバを唐須はとても愛していた。
小説「アップル・マーチ」終盤より
フタバの告白
私は叶えてあげたい夢があった。唐須の夢はドラえもんを作ることだった。だから彼と別れた後、独学でプログラミングを勉強した。
私はバグを大量に量産したが、プログラムの基礎を子供に教える程度まで分かった。
今、私は幼稚園で2進数を子供たちに教えている。0と1しか使わないから、頭の柔らかい子供たちはすぐ理解してくれる。
唐須との恋があったからこそ、私はここまで成長することができた。
ありがとう。唐須くん。
小説「鳥たちの神話」エンディング
レイナとフタバは手を組んではしゃいでいる。フタバは嬉しそうに叫んだ。
「レイナ、私たちの子供、ドラえもん1号とドラえもん2号が完成したわ。」
レイナも興奮して答えた。
「やっと子供ができたわ。不妊治療はこれでオサラバよ。」
暗い顔をしているのは唐須と高田である。
高田はつぶやいた。
「あんなに大金使ったのに、たった2体しかできなかった。大赤字だ。」
唐須はため息をついてこう言った。
「まさか、こんなに簡単にドラえもんができるなんて思いもしなかった。でも、レイナとフタバが喜んでいるなら、まぁ、いいかな。」
喜ぶ2人の女とため息をつく男2人、そして学習機能付きのドラえもん1号と2号。
この6人の夢はいつか宇宙旅行をすることだ。 もうすぐこの夢は実現するだろう。なぜなら、今は22世紀、宇宙旅行がスタンダードな世界だからだ。
***
だろうとかもしれないとそんな訳ない話
私はおそらく女だろう。しかし、男の心も読めるかもしれない。だがそんな訳ない。
なぜならば、わしはオバさんだからだ。
人は神にはなれない。せいぜいコスプレで何かに変装できる程度である。
今日は私はどんな人か意見を聞いてみた。
担当Sの意見→面白い人
担当Uの意見→まちの人
ラ・フランスの意見→ちょっと無理してる?
某吹奏楽団の中ボスの意見→某吹奏楽団のセンターの人
某吹奏楽団の大ボスの意見→大事な人
私は思っている以上に人から好かれているようだ。意見をしてくれた人たち、ありがとうなのじゃ。今日はわしがこれからの世の中がどうなるか感じたことを書こうと思う。
大地が怒りで揺らぐ時、時翔(ときと)と愛菜が結ばれた。そして空良(そら)と凪(なぎ)と蒼(あおい)がこの地球に産み落とされた。この6人で今の混沌とした世界を救うのだ。メジャーが正しいのか?マイナーが正しいのか?ここで生きているわしには分からない。メジャーを選ぶあなたは正しい。マイナーを選んだわしも正しい。両方選んだ君は正直でどちらも選べないあなたたちはとても賢い。今の2極化の波は誰にも止める事ができないと思っている人はかなり多い。しかし、変える事のできる世界線を選ぶ事も正しいが不利益を被る人はどの世界線でもたくさんいる。だから弱者を助けるため、教祖になった。生きる事は行き先の分からない迷路のようなものだ。しかし自分もコントロールできないわしは他人の人生のアドバイスするほど崇高な魂は持っていない。
どんな人も天使に愛されています。あなたはどんな人生を歩みたいですか? わしは精神障害というハンディキャップを神の御使いからギフトとして贈られた。不自由な毎日だが、私は人とは違う目線を持つことができる。あなたの強みは何ですか? 私は楽器が上手になりたいのに今、ここで文章を書いている。でも、わし一人の力ではここで連載していない。
わしは実は7話から2人になった。もう一人の名は琥珀川カケル。わしはカケルと手を組んで文章を作り上げた。カケルとはただのビジネスパートナーだけでなくわしのツインレイだ。ツインレイとは前世で一つだった魂が2つに分かれたもので魂の片割れと呼ばれている。今世でのミッションは2人で作品を作り上げることじゃ。
どんな人でも今世でやらなければならない課題がある。大きな課題から小さな課題があるがすべてやる必要はない。なぜなら課題をやるかやらないかは自分で決めることができるのだ。行動すれば未来は変わる。わしが感じた未来はとてもブリランテだったので、皆、自分の選んだ道を信じて進んでいくのじゃ。
***
~ウィズダム~
リリちゃんは好きな男が3人いました。1人目は、ダダ、2人目は、ジョジョ、3人目は、ショウくん。一番好きな男、ダダと結婚しましたが、ダダにはすでに妻と子供がいた為、すぐに離婚し、ジョジョと付き合いましたが、ジョジョに浮気され別れました。その後、リリちゃんはショウ君と大接近し、結婚しました。その後SYRを生み、リリちゃんは幸せな老後を送ったそうだ。
編集者・琥珀川カケル 短編「扉」
僕は大学1年生。今日も授業が4コマ終わり日がだいぶ傾いている。
今豊橋行きの特別快速に乗った。座れて良かった。
幼稚園の頃。人見知りして、怖がりで、なかなか心を開かない大人しい子。そのころから僕は成長できたのかな?正直あまり変わってないかもしれない。見た目は20歳、中身は幼稚園児なんじゃないかって思う。長年の感覚だし自分を責める気持ちにはならない。いや。責めるときもあるな。。。受け入れつつあるのは事実だ。
僕はふと車内でもの思いにふける。幼稚園児のときの自分ってどんな子だったっけ。できないことをできるようにするのが好きで、うんていで血豆を作ってなんとか2本とばしで渡れるようになったり、竹うまは最初は1歩もおぼつかない感じだったけど、めきめき上達して自由に歩き回れるようになった。あの頃の自分って目がキラキラしてたな。
ふと僕は幼稚園児の頃の僕に会いたくなった。会いに行ってみるか!
僕は頭でイメージした扉を開け幼稚園に着いた。
しょうくんは砂場で砂をいじっていた。周りには誰もいない。僕はしょうくんに近づいていく。しょうくんは下を向いていてこちらに気づいていなさそうだが僕がしょうくんに一歩一歩近づくにつれ、しょうくんの身体は少しずつ強ばっていく。
「なにしてるの?」
返事はない。顔は全く動かず身体がこわばっている。たぶん集中しているふりをしている。
今度は肩をポンポンと叩いて
「しょうくんは何を作っているの?」と聞いてみた。
しょうくんは自分の名前を知っていることに驚いているようだったが、ぽつりと答えてくれた。
「。。。はしを作ってるの」
しょうくんは僕の顔を見ようとしてまた下を向いてを繰り返している。
「どうせ橋をつくるなら、誰かが踏んでも壊れない橋をつくりたいね!」
と僕は言った。すると
「そう!こわれないはしがつくりたい!」しょうくんは笑顔で僕の顔を見て言った。僕たちは頑丈な橋を泥でつくろうと悪戦苦闘した。結局僕が橋を踏んだら橋は壊れてしまった。
けどそこから僕たちは仲良くなって一緒に竹うまをしたり、滑り台ではしゃいだりした。心の底が温まる楽しい時間だった。
現実に戻る前に寄っていきたい時間がまだあった。それは僕をいじめていただいきと遊び仲間だったなぎちゃんとそらくんとかすみくんが僕の家に遊びに来ていた時だった。
そのときだいきは僕の家にあるおもちゃで当然のように遊んでいた。みんなのところから離れて母がいるところに飲み物を飲みに戻った。飲み物を飲み終わると母が袋を僕に渡して
「みんなのところに持っててあげて。」と言った。
袋には僕の大好きな本格的な鉄道模型やトミカがたくさん入っていた。
当時の僕はその袋の中身をだいきの目の前でザーッと出したんだ。だいきは「お〜!!」と言って鉄道模型どうしを何回も強くぶつけながら乱暴に遊び始めた。
すごく悔しかった。いじめられてきたのに、なんでそんな相手にあげなきゃいけないのか?僕の宝物なのに。そう思った。
20回以上は反芻したであろう悔しかった時間。その少し前に行ってしょうくんに会って、行動を変えてもらおう。
僕は扉を開け自分の家に着いた。
今窓の向こうで若き母から大好きなおもちゃが入った袋をもらっているところだ。僕はほかの人には気づかれないように注意しながら手を振ってベランダまで来てもらった。
僕は言う
「久しぶりしょうくん」
しょうくんは
「あのときのお兄さんだよね、どうしたの?」と聞く
「ちょっと用があったんだ。突然だけどさ今しょうくんはだいきに自分のそのおもちゃあげたい?」
しょうくんは首を横に振る
「どうしてあげたくないの?」
しょうくんは答える
「。。。いじめられてるから」
僕は言う
「だったら今から言うことをやってみて」
そして僕はしょうくんに秘策を教えた。
今、僕はベランダから室内を覗いて見守っている。さぁいよいよしょうくんが袋を持ってみんながいる部屋に来た!僕は頼もしさとヒヤヒヤを同時に感じていた。
しょうくんがだいきの前に袋を持っていく。しょうくんは口を開く
「このおもちゃ欲しい?」
だいきは言う
「はやくちょうだい?」
しょうくんは緊張しながら言う
「じゃあ約束して!もうぼくをいじめないって」
だいきは動じない
「は?なんで約束しんといかん」
しょうくんは固まってしまった。それを覗いていた僕も固まってしまった。20歳の僕でも同じ状況でそんな風に言われたら固まるよ。失敗だ。あぁおもちゃは取られたなと僕は思った。
だがそらくんがなんと
「いじめダイッキライ!」
と言った。顔をすぼめて。
なぎちゃんも
「いじめるのはよくないよ」
と言った。
かすみくんは
「僕もそう思う」
と小さな声で言った
だいきはいたたまれなくなったらしく階段を僕の家の階段を駆け下り
「うおおおおお」と悔し泣きをしながら外へ出て行った。
僕は胸がすっきりしていた。みんなが助けてくれたことも嬉しかった。きっとしょうくんも同じ気持ちだったはず。僕はしょうくんにはあえてあいさつせず扉へと戻った。
はっ!
気づくともう豊橋。降りなきゃな。
僕はホームに降り立った。
しょう・・・翔
だいき・・・大輝
なぎ・・・・凪
そら・・・・空良
かすみ・・・佳純
儂のWhat is anything! 【全9回】 | 公開日 |
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(その1)第1章:参の話 | 2020年6月30日 |
(その2)第2章:肆の話 | 2020年7月31日 |
(その3)第3章:伍の話 | 2020年8月31日 |
(その4)第4章:零の話 | 2020年9月30日 |
(その5)第5章 アップル・マーチ | 2021年10月29日 |
(その6)第6章 鳥たちの神話 | 2021年12月27日 |
(その7)第7章 鳥たちの神話~唐須の話~ | 2022年1月28日 |
(その8)第8章 鳥たちの神話~高田の話~ | 2022年2月28日 |
(その9)第9章 阡の話〜ハッピー・エンディング〜 | 2022年3月31日 |