著者インタビュー

これまで小説を書いたことなく、不安もありましたが、編集の方のサポートのおかげで出版をすることができて嬉しく思います。

宗教二世としての過去と、統合失調症に向き合う中で掴んだ一筋の光。
暗闇でもがく全ての人々へ捧げる、祈りと再生の物語 。

 

統合失調症を患う青年・涼のもとに届いたのは、疎遠だった妹からの「両親の過去について知りたい」という手紙。
宗教二世として生きていた頃の辛い記憶が蘇った涼は、「こらーる岡山診療所」に助けを求める。そこで主治医の山本先生に勧められたのは、とあるキリスト教会で行われている勉強会だった。
「神様なんているのだろうか」複雑な思いを抱えながらも、涼は聖書をめくり始めた――
どんな状況でも、そばで支えてくれる人は必ずいる。 著者自身の経験をもとに描いた、心揺さぶられるヒューマンドラマ。

―今回、出版をしようと思ったきっかけを教えてください。

最初のきっかけは、プロ作家志望の妻を励ますためでした。最近は、子どもの影響で幼児向けのアニメにハマっているので、 次は、子どもを励ますために漫画を描きたいです。

―制作を始める前、どんな不安がありましたか?

ラストシーンをどう表現するか不安でした。 また、プロローグ視点を描くのがややこしかったです。 余談となりますが、全ての台詞を岡山弁にしようと閃いたのですが、妻からのアドバイスで標準語となりました。

―制作中によかったと思えたのはどんなことですか?

山本昌知先生や想田和弘監督をはじめ、多くの支援者からご協力を頂けたことです。こらーる岡山診療所はもちろん、大和診療所も実際にある診療所です。続編を書く機会があれば、小野稔文さんにも登場して頂ければと思います。

―読者へのメッセージをお願いします。

心の病を得たことは、私にとって幸せでした。障害者であれ、そうでない人であれ、自分の人生のテーマを決めるのは自分自身のはずです。そして、変わり者の私が書いた物語をお読みになった方に、心より感謝を申し上げます。

―これから出版を考えている人へのメッセージをお願いします。

私は絵を描くことも好きなのですが、いわゆる「描けない時期」がありました。そう思い込んでいたのですが、 ある日、「絵を描くことそのものが迷走していることなのだ」と気付きました。 どうせ迷走し続けるならば、プロセスを楽しむ方が大切なのかもしれないと思えた日から、作品と向き合うのが楽になりました。 小説もそうだと思います。 出版されるその日まで、あなたしか経験できないプロセスを楽しんでください。

 


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