本の「デザイン」は表紙だけじゃない! 書籍ごとの個性を出すための工夫とは?
書店の棚にずらりと並んでいる書籍の数々。
その中から、皆さんは何をもとに1冊の本を選ぶでしょうか。
お気に入りの作家、タイトル、話題作etc……さまざまな要因があるかと思います。
なかでも、表紙のデザインに目を引かれて思わず……といった経験をお持ちの方は多いはずです。
今回は、本のデザイナーに注目してみます。
カバーデザイン、表紙
書籍のデザインと聞いて真っ先に思い浮かべるのは、カバー・帯、そしてカバーを外したときに現れる表紙の3箇所だと思います。
もちろん、これらについてもデザイナーが原稿の内容に合わせていろいろと試行錯誤して作られています。
カバーに使用する紙の素材や加工についても、1冊1冊きちんと考えられているのです。
別丁扉
「別丁扉」と聞いても多くの方はあまりピンとこないかもしれません。
本を開いたときに、本文の紙とは異なる用紙にタイトルが書かれているページがありますよね。
これが別丁扉です。
どういったデザインにするかだけでなく、ここに何色の、どういった素材の紙を使用するかについてもデザイナーが決定します。
本文
書籍によっては、文章の上、もしくは下に飾りが入っているものがあります。
各章の始まり(トビラ)のページが装飾されているものもあります。
これらについても、読者ターゲット層はどこか、どういった内容の書籍かなどを考慮したうえで工夫が凝らされています。
若い女性向けであれば、読んでいるだけで気分が上向きになるようおしゃれなデザインにして挿し絵を使ってみたり、章ごとにステップアップしていく内容であればページの端に山を越えていくイラストを入れてみたり、遊び心も忘れません。
表紙や内容ばかりに目が向きがちですが、節々に見られるデザイナーのこだわりにもぜひ注目してみてください。