意外と知らない「校正」の仕事
最近、ドラマの影響もあって「校正」や「校閲」という言葉がグッと身近になってきました。しかし実際のお仕事はどのようなものなのでしょう。ドラマと現実は結構違うものですよね。
本日はそんな、意外と知られていない校正のお仕事を少しだけ紹介します。
「校正」「校閲」のちがいって何?
そもそも、校正と校閲の違いがあやふやになっている方も多いのではないでしょうか。
「校正=校閲」ではないのです。
・「校正」とは、誤字脱字など文字の誤植を正しく修正すること。
・「校閲」とは、文章上を読み、内容の正誤や表現が適切かどうかや、事実関係の正誤や矛盾を確認する作業のこと。
まずはこの2点を抑えておくことが重要です。
そのため、校正の仕事は文章を理解しながら読むことでなく、1字1字の正誤判断を行うものというように考えるのが良いかもしれません。
「校正」の作業方法
作業工程は校正者によってもさまざまですが、日本エディタースクールが出版している『本の知識』では、「原稿引合せ」「赤字引合せ」「素読み」の3つが基本的な作業だと紹介しています。
「原稿引合せ」は、原稿が手書きの場合のみ行われるものです。最近はワードなどパソコンで電子データ化された原稿である場合が多いため、しないことが増えています。
「赤字引合せ」では、原稿引合せ時に出た赤字がきちんと反映されているかを1字1字確認していく作業です。
「素読み」は、原稿引合せ・赤字引合せを終えた後に行う作業です。誤字脱字はもちろん、言葉の使い方なども点検していきます。
いかがでしたでしょうか?
今回紹介した校正のお仕事は、ほんの少しです。校正記号も校正以外で見ることがない独特の使い方や意味があります。調べてみると楽しいかもしれません。
私たちが情報源や勉強するものとして圧倒的信頼を置いている書籍。書籍に誤字脱字が多いと、やっぱり信用できなくなってしまいます。信用度を高めるための一つの要素を、校正者は担っているのです。