奪われた若き命
戦犯刑死した学徒兵、木村久夫の一生
無実を訴えながらも戦犯刑死した元陸軍上等兵・木村久夫。貴重な取材を通して書かれた、一人の青年の生涯を記録したノンフィクション作品。
- ジャンル
- 単行本 ノンフィクション
- シリーズ
- 新刊
- 著者
- 山口紀美子・著
- ISBN
- 9784344972827
- 判型
- 4-6 ・ 238ページ
- 出版年月日
- 2015/11/10
内容紹介
1941年、日本は大東亜戦争(太平洋戦争)に突入する。日本では多くの国民が徴兵され、戦場に向かうことになった。そんな時代に行われた学徒出陣で徴兵された若者たちの中に、木村久夫という一人の青年がいた。
終戦後、戦地であったカーニコバル島の島民殺害事件に関わった人物として、木村久夫さんはイギリスの戦犯裁判にかけられ、死刑を言い渡された。その時木村さんが書いた遺書は、学徒兵の遺書をまとめた『きけわだつみのこえ』に収録されたことでよく知られている。
その『きけわだつみのこえ』を読み、木村久夫という個人に心惹かれた著者は、木村久夫さんの妹、孝子さんと何年も文通を重ね、木村さんのことをさらに深く知っていった。その後、孝子さん夫妻と実際に何度も会い取材を重ねていく中で、著者は木村久夫さんが歩んできた人生の足跡を辿っていくことになる。
著者の度重なる取材によって、形づくられていった木村久夫という一人の若者の一生。2015年に戦後70年の節目を迎える今だからこそ、多くの人々に読まれる意義のある作品といえるだろう。
■著者紹介
1940年福島県の会津に生まれる。1962年、会津地方の小学校(積雪二メートルの分校)に勤務、二年後浜通りに転勤。2003年、退職。在職38年の間、「学級文集」「学級通信」を毎年発行し、月刊誌『作文と教育』(百合出版1980年4月号)に実践記録が掲載される。1984年、吉野せい賞奨励賞、2001年、同賞正賞受賞。一方同人誌『教師の文芸』(文芸広場社)に、ノンフィクション「遺稿『望郷の詩』に寄せて」、『いわき文学』に、「従兄弟はマリアナの海深く」を発表する。
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