出版実績

夫からもらうもの

「妻は結婚を後悔しているのだろうか?」と感じている“夫”に届けたい長編小説

ジャンル
単行本 文学・評論
シリーズ
新刊
著者
・著
ISBN
9784344973602
判型
4-6 ・ 362ページ
出版年月日

内容紹介

大人になったら結婚して誰かの妻となり、幸せな人生を当たり前に送ると考えていた夏帆。しかし、大人になった夏帆は美人ではあったが、なかなか結婚の機会に恵まれず、気がつけば年齢も30歳を超えてしまっていた。夏帆自身も、このまま結婚しない人生もいいかもしれないと考え、一人で生きていけるようにとOLとして働き始めることにした。
 そんな生活を始めてから半年。仕事も楽しいと思い始めた矢先のこと。母親の行きつけの呉服屋の勧めで、夏帆はもう何度目にもなるお見合いをすることになる。そこで夏帆は、田中和夫と知り合った。和夫は夏帆の理想の相手とはかけ離れた人物だったが、彼の押しの強さ、そして結婚が決まった時の母親の喜びように流され、二人は夫婦となった。
 しかし田中家の妻となった夏帆を待っていたのは、同居の姑のいじめ、働かずにギャンブルをしてばかりの夫の世話だった。夏帆は自分の独身時代の貯金を切り崩しながらの生活をすることになっていく。
 離婚を考えながら生活を送っていた夏帆だったが、息子の誠太が生まれたことで気持ちを新たにし、和夫と共に幸せな家庭を築こうと、様々な努力を始める。夏帆は夫をなだめてどうにか自動車修理工場に就職させたり、理不尽なことで姑に辛い思いをさせられながらも、姑を立てることを心がけて生活を送る……。
 理想としていた結婚生活にはならなかった。しかし彼女は田中和夫との結婚によって、結婚して他人の家庭に入るということの大変さや、姑のようにいじわるな人と付き合っていくコツ、そして、子供育ての楽しさや大変さを手にした。
 それらは夏帆にとって、間違いなく「夫からもらったもの」だったのだ。

■著者紹介

短大を卒業後、主婦に憧れ家事手伝いを中心に稽古事を続けるが30歳を過ぎたころ、OLの道へ。しかし主婦の方が向いていると考え直して結婚。“自分の居場所はここである”と確信する。二人の子供に恵まれて家族作りをする一方、人格者となることを目標に執筆。

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