疎開っ子
今こうして田舎と書いただけで、ぼくは胸が高鳴るのを感じます。
- ジャンル
- 単行本 文学・評論
- シリーズ
- その他
- 著者
- 小倉 輝彦・著
- ISBN
- 9784779003844
- 判型
- 4-6 ・ 240ページ
- 出版年月日
- 2008-11-21
内容紹介
昭和19年。9歳の少年・雄二は、住みなれた東京から山形へ縁故疎開する。これまでとはあまりに違う学校生活と厳しい暮らしに戸惑う雄二だが、3年が過ぎ土地にも慣れ友だちもできて、このまま大好きな伯父と一生ここで暮らしたい、と考えるようになった。ある日、疎開先から突然引き上げることになった。田舎の暮らしと、ほのかな恋心を抱いていた乃里子への想いを残しながら東京へ帰った雄二は、自分が優等生でも何でもなく、東京生まれの田舎っぺという宙に浮いた存在であると強く思い悩むようになる。そんな雄二のただ一つの心の支えは、乃里子からの手紙だった。文通を重ねお互いの想いを確かめ合い、ついに再会し抱擁を交わす二人。しかし、名残を惜しみ一人東京へ戻った雄二のもとに届いたのは、乃里子の死を知らせる葉書だった……。多感な時期を戦争に翻弄されながらも成長していく姿を描く、青春純愛小説。
■著者紹介
東京都生まれ。山形県米沢市在住。著書に『熊穴に入った若者』(創栄出版、2005年)がある。
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