国際結婚でメルボルンに住む主人公は、出産限界年齢アラフォーを前に子どもを産みたい意欲にかられ果敢に妊娠に挑む。しかし、夫の懐妊能力不能もあって遂にIVF（体外受精）不妊治療に取り組むことに。三年の歳月の末、一度はあきらめかけていた妊娠が、医学の可能性を追求する飽くなき挑戦と、スピリチュアルな心の支えもあって遂に受胎に成功する。その間、周囲の者からのプレッシャーに悩まされ､何度かの受胎失敗に自暴自棄になっていくが、夫との夫婦愛、異国での家族愛､天からの啓示などに目覚め、最後の受精卵が子宮の中で命となって誕生する。一人のアラフォー世代の女性が子どもを持つことの重みと母となりたい女の本能で果敢に妊娠の限界に挑む小説。