陶匠の血脈
九谷焼の天才陶工・秦九左衛門と倅 宗次郎の父子二代の物語。
- ジャンル
- 単行本 文学・評論
- シリーズ
- その他
- 著者
- たなか 踏基・著
- ISBN
- 9784779005282
- 判型
- 4-6 ・ 288ページ
- 出版年月日
- 2009-11-10
内容紹介
明治期を舞台に、天才陶工とその倅の血脈を描いた歴史小説。恵まれない環境で生まれ育ちながらも、九谷焼の陶工としてめきめき頭角を表わす秦九左衛門。しかし、修業先で出戻り娘の色仕掛けに遭い、やがて娘は身籠ってしまう。実家から離れ東京でひっそりと生まれたこの不遇の子は、宗次郎と名づけられる。やがて日露戦争が勃発。軍は、美術工芸に類稀な才能を有する九左衛門を、秘密裏に露西亜にスパイとして送り込み、上流階級で諜報活動をさせる。これが露西亜側の嫌疑を受け、九左衛門は拷問により精神に異常をきたす。一方の宗次郎は聡明な好青年に成長し、文士の道を歩み始めていた。ある日彼は、軍の極秘活動をして精神に異常をきたしたある男の素性を耳にし、興味を惹かれて取材に訪れる。そこで生まれて初めて父、九左衛門との運命的な出会いを果たす。父の生き地獄を目の当たりにし、いつしか父を超える陶工を夢見る宗次郎。父子二人の血は固い絆で結ばれる。
■著者紹介
山形県山形市生まれ。埼玉県上尾市在住。新潟大学工学部応用化学科卒業。日本化薬㈱に入社、化学技術を専門とする。『雪』で京都大学新聞社第3回懸賞小説入選(選者:伊藤整、野間宏)。主な著書に『進化する化学技術』(工業調査会)SCE‐net共同研究、『奇妙な猫たち』(文芸社)、『奇妙な受精卵』(小社)、『奇妙な羽衣伝説』(同)、『七日市藩和蘭薬記』(同)など。
■著者ホームページ
「たなか踏基の小説の部屋」
■著書
『鷺の笛 中小坂鉄山秘聞』 (2012年1月小社刊)
『元町維新―横濱開化秘聞』 (2010年11月小社刊)
『七日市藩和蘭薬記』 (2008年10月小社刊)
『奇妙な羽衣伝説』 (2007年9月小社刊)
『奇妙な受精卵』 (2007年1月小社刊)
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