涙が出なくなったら僕は医者を辞める
ある精神科医の生き方
「医学の孤島」と侮蔑される道に突き進んだ昭和の精神科医の回顧録。
- ジャンル
- 単行本 ノンフィクション
- シリーズ
- その他
- 著者
- 坂根 嵩基・著
- ISBN
- 9784779006197
- 判型
- 4-6 ・ 280ページ
- 出版年月日
- 2010-11-10
内容紹介
筆者が医学を学んでいた1950年頃は精神科医を見る世間の目は冷たく、侮蔑的だった。現在は統合失調症と呼ばれる精神疾患は、ハンセン病とともに不治の業病とされ、もっとも忌避されていた。そのため「精神に異状を来した患者を相手にする変わり者」「病気を治すことを目的とする職業なのに、直らない病気に立ち向かうなど、それでも医者か」と異端視されていた。しかし筆者の考えは違った。壮大な思想を持つことも夢を見ることも、他人に同情したり怒ったりするのも脳があるからだ。言ってみれば、四肢五臓六腑は、脳と心の道具にすぎない。その脳を研究するのだから、精神医学は医学の王と言ってもよい。この学問を選択するのに何の躊躇いがあろうか。本書前半部は大学入学から始まり、主に学生時代の友人との関わりや研究、そして精神科医になるまでの青春時代を克明に記す。後半部は精神科医としての日々、病院から引退するまでの心の葛藤と現在の穏やかな心境を綴る。人の心を治療する精神科医の真相に迫れる一書。
■著者紹介
1930年、京都府京都市で誕生。1943年、島根県浜田市の松原国民学校卒業。1948年、島根県立浜田中学校卒業。1955年、京都府立医科大学卒業。1965年、大阪府岸和田市で精神科病院を開業。2007年、同病院の理事長・院長を辞任。著書に『負けてたまるか 反戦一家と呼ばれて』(幻冬舎ルネッサンス)がある。
■著書
『負けてたまるか 反戦一家と呼ばれて』 (小社刊)
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