くるしま童話名作選② 子ぐものいのり
どんなにちっぽけな生き物でも、一生懸命に生きているのだ
- ジャンル
- 単行本 児童・こども
- シリーズ
- その他
- 著者
- 久留島 武彦・作 古内 ヨシ・絵
- ISBN
- 9784779007255
- 判型
- B5 ・ 32ページ
- 出版年月日
- 2011-11-05
内容紹介
教会の天井の隅に、2匹のくもの親子が住んでいました。今夜はクリスマスイブ。人間たちは大掃除を始めました。そして、大きなもみの木が運び込まれ、素敵なクリスマスツリーが出来上がりました。きれいに飾られたツリーを見て、親子ぐもはうっとりしました。2匹は、もみの木に移り、つるしてあるものを1つ1つ見て回りました。おじさんが入ってきたので、慌てて2匹は逃げました。するとおじさんは、「こんなにくもの巣をはりめぐらしおって。いたずらぐもめ、どこにおるんじゃ!」と叫びました。おじさんがいなくなった後、2匹は糸を外そうともみの木に戻ろうとしましたが、今度は、飾りつけをした学生さんたちが戻ってきてしまったのです。子ぐもは悲しくなり、涙をぽろぽろとこぼしました。そして、神様にお祈りを捧げたのです。果たして神様は子ぐもの祈りを聞き届けてくれるのでしょうか。親子愛の深さと反省することの大切さ、そして悔い改めようとする者に救いの手を差し伸べる神の慈愛の尊さについての教えが込められた、日本のアンデルセン、久留島武彦の絵本化第2弾
■著者紹介
久留島武彦(1874~1960)・作
1874年 6月19日 大分県玖珠郡森町に生まれる。祖父は森藩最後の藩主・久留島通靖。
1887年 大分中学(現・大分県立大分上野丘高等学校)に入学、英語教師のウエンライト博士と出会う。
1890年 ウエンライト博士の関西学院転任に伴い関西学院へ転校。
1893年 神戸美以教会の日曜学校校長になる。
1894年 近衛師団入隊。
1895年 日清戦争に従軍。戦地から「尾上新兵衛」の筆名で投稿した作品が雑誌『少年世界』(博文館)に連載される。
1906年 「お伽倶楽部」を設立し、口演童話活動を本格的に開始。
1911年 雑誌『お伽倶楽部』を創刊。
1924年 ボーイスカウトの第2回国際ジャンボリー大会(現・世界ジャンボリー、デンマーク)に参加し、アンデルセンの旧 跡を訪問。アンデルセンの復権を訴え、2年後にデンマーク国王よりダンネブロウ四等勲章を受ける。「日本のアンデルセン」と呼ばれるようになる。
1951年 日本青少年文化センター(全日本移動教室連盟)初代理事長に就任。
1958年 話し言葉による童話を確立し、児童文化の向上に貢献したことによって紫綬褒章を授与される。
1960年 6月27日内臓ガンのため永眠(享年86歳)。日本青少年文化センターが「久留島武彦文化賞」を創設。
童話の口演を行った幼稚園・小学校は全国6000を超える。
古内ヨシ・絵
1952年、愛知県名古屋市に生まれる。10歳で油絵を始め、15歳で洋画家の白浜禎吉氏に師事。20歳の時に画家をめざして上京し、30代は映画のポスター、テレビCM・新聞広告のイラスト、本の装丁画などを描く。40代で、かねてより興味のあった絵本の世界へ。『テコリンちゃんとピエロ』『テコリンちゃんとアイスクリーム』『かばのはいしゃさん』(フレーベル館)、『テレビごっこ』(ひさかたチャイルド)、『おばけのムニムニ』(あかね書房)、『はじめまして ぼくです』(至光社)、『くるしま童話名作選① ともがき』(幻冬舎ルネッサンス)など多数の作品がある。東京都府中市在住、日本児童出版美術家連盟会員。
■WEBサイト
『大分県玖珠町(久留島武彦の出身地であり、久留島の功績を伝える活動を行っている) 玖珠町わらべの館』
『久留島記念館』
『古内ヨシ』
■著書
『くるしま童話名作選⑤ すずむし』(2014年3月小社刊)
『くるしま童話名作選④ トラの子ウーちゃん』(2013年3月小社刊)
『くるしま童話名作選③ ゆめうりふくろう』 (2012年2月小社刊)
『くるしま童話名作選① ともがき』 (2011年3月小社刊)
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