彼方
切実な老いのかたちを克明に描いた問題作!
- ジャンル
- 単行本 文学・評論
- シリーズ
- その他
- 著者
- 能戸 清司・著
- ISBN
- 9784779008832
- 判型
- 4-6 ・ 164ページ
- 出版年月日
- 2012-08-05
内容紹介
平穏な老後などやってこなかった―。満州でのある少女との悲劇的な初恋、マレー半島での壮絶な戦闘、帰還してからの平凡な人生……。七十歳を目前にし、迫りくる死への恐怖とまだ枯れない「性」に苛まれる佐伯。ある日、場末の映画館で偶然知り合った男から、かつて遊郭で働いていたという中年の女を紹介される。互いに好意を抱いた二人は、奈良のある寺に行くことに……。過去の幻影と欲望に翻弄される男の生き様を通じて、老いゆく者の「生と性」への激しい執着を描き、生きることの根源に迫る。
■著者紹介
1921年、北海道生まれ。東京大学法学部卒業後、朝日新聞社に入社。論説委員として天声人語や社説を執筆。その傍ら執筆活動を開始。『うまい!といわれる文章はどう書くか』(KKベストセラーズ)が30万部を超えるベストセラーとなる。小説作品として、『夜は明けない』(第44回直木賞候補作)、『朝の黄昏』(文学界新人賞候補作)、『君臨』(芙蓉書房)、『さらばカルメン―ひとりぼっちの反戦抵抗』(日本文学館)など多数。その他、藤田保健衛生大学教授、朝日カルチャーセンター講師を務めた。
■著書
『マゼランの首』(2012年8月小社刊)
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