自費出版について

「今すぐにではないのですが、いつか自費出版してみたいと思っています。出版の準備として、今できることはありますか?」/出版のお悩み相談

「出版のお悩み相談」コラムでは、 出版の際、あるいは出版を検討する際に皆さまからよくいただくご質問、ご相談をご紹介します。

今回は、出版の準備についてのご相談です。

ご相談
「今すぐにではないのですが、いつか自費出版してみたいと思っています。出版の準備として、今できることはありますか?」/出版のお悩み相談

編集者からのアドバイス

出版を目標にされており、出版に向けて準備をされたいということですね。

それでは、出版社の編集者という立場から、出版するためにどのような準備ができるか、ご紹介させていただきます。

イメージを明確にすること

ご自身の中で、作品についてのイメージを明確にすることです。
まずは、以下の4つについてイメージしてみましょう。

①作品のジャンル

小説、実用書、エッセイ、詩集、自分史、絵本……。
出版したい作品はどのようなジャンルでしょうか。

あなたのメッセージを伝えるためには、どのようなジャンルが最適か、検討してみましょう。
もちろん、「ストーリー風の実用書」というふうに、ジャンルをミックスしたものもいいでしょう。

②作品のターゲット

作品を読んでほしいのは、どんな人でしょうか。

それは家族や友人など、あなたのことを知っている人のみでしょうか。
それとも、あなたのことを知らない人も含めた、不特定多数の人でしょうか。
前者と後者、どちらを選ぶかによって、私家版にするのか書店流通させるのかが決まってきます。

私家版にするのか書店流通させるのかが決まったら、より具体的に読者ターゲットを絞り込んでみましょう。

たとえば、以下のような項目を書き出してみます。

・年代
・居住地
・よく訪れるエリア
・趣味関心
・悩み
・家族構成

「読者ターゲットの行きつけの書店」をイメージしてみるとわかりやすいかもしれません。
サラリーマンであればビジネス街の駅の中にある書店、ファミリー層であれば郊外のショッピングセンターの中にある書店などがイメージできます。
出版社によって得意なテイストや流通の範囲が異なりますので、この項目は出版社選びにおいても重要です。

③著者のゴール

著者であるあなたが、出版によって成し遂げたい目的は何でしょうか。
名刺代わりの1冊にしてビジネスにつなげたい、執筆活動の集大成としたい、商業出版への足がかりとしたい……。
この項目によって、あなたの「譲れないポイント」が明確になります。
出版部数や判型の選択においても参考になるでしょう。

④読者のゴール

最後に、読者のゴールです。
あなたの本を読んだ人に、どんな行動をしてほしいか、どんな感情を抱いてほしいかという点です。
このポイントを明確にしておくと、編集者から受けるアドバイスがより的確なものになります。

編集者からアドバイスを受けてみること

原稿ができていなくても、まずは編集者に相談してみることをおすすめします。
その際に、先述の4つのポイントを伝えると、コミュニケーションが円滑に進みます。

編集者は、原稿を執筆していく上の指針となります。
プロのアドバイスを受けることで執筆がスムーズになりますし、作品の出版を待っている人がいると執筆のモチベーションが湧くものです。

費用感を確認するためにも、まずは無料相談会などで情報収集してみるといいでしょう。

自費出版の費用はいくらでしょうか。
自費出版の見積もり依頼をするとき、原稿のファイルはどのような形式にしますか。

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