自費出版について

自費出版に成功例はある?ベストセラー例やビジネスでの活用例を紹介

自費出版には「あまり売れない」というイメージがあるかもしれません。

しかし実際には、自費出版した本がベストセラーになったり、テレビドラマ化されたりする成功例もあります。またベストセラーまではいかなくても、「自費出版をきっかけにビジネスが広がった」「集客につながった」という体験談もよく聞きます。

この記事では「自費出版の成功例」と「自費出版で成功するためのコツ」を紹介します。

自費出版がベストセラーになった例

「自費出版本は売れない」などと言われますが、実は自費出版本がベストセラーになった例もあります。有名な例をいくつか紹介します。

氷の華

天野節子氏の本格ミステリー小説『氷の華』は、幻冬舎ルネッサンスからの自費出版でした。

出版当初、著者の天野氏は「450ページを超えるボリュームなので、手に取って読んでもらうにはハードルが高いかもしれない」と心配したそうです。

しかし『氷の華』には刊行後数ヶ月間でテレビドラマ化の打診が複数寄せられ、2008年には豪華俳優陣が出演してテレビドラマ化(テレビ朝日開局50周年記念作品)もされました。

また当時の天野氏が60歳だったこともあり、「60歳の大型新人」としても話題になりました。「いくつになっても夢に挑戦できる」「第二の人生を充実させられる」と、勇気をもらった方も多かったことでしょう。

天野氏は『氷の華』の完成後しばらくは、他の作品を書く意欲が湧かなかったそうです。しかしその後は『目線』『午後二時の証言者たち』『烙印』などの作品を発表しています。

リアル鬼ごっこ

山田悠介氏の小説『リアル鬼ごっこ』も、最初は自費出版で刊行されました。

『リアル鬼ごっこ』は内容がおもしろいと評判になって増版を重ね、刊行から半年程度で1万部を突破。現在までの累計では200万部を突破しています。

2004年には幻冬舎文庫から文庫の改訂版、幻冬舎コミックスから漫画版も刊行されています。また本だけにとどまらず、映画、テレビドラマ、ゲームにもなり、大きな話題を呼びました。

原作者の山田悠介氏は商業出版デビュー後も『親指さがし』『パズル』『その時までサヨナラ』などヒット作を連発。ドラマ化・映画化されている作品も多く、「売れっ子作家」のひとりとなっています。

佐賀のがばいばあちゃん

タレント・島田洋七氏の自伝的小説『佐賀のがばいばあちゃん』は大きな話題となり、映画化もされたので、覚えている方も多いのではないでしょうか。

実はこの『佐賀のがばいばあちゃん』も最初は自費出版でした。自費出版のきっかけは、友人であるビートたけし氏のアドバイスだったそうです。

「有名人が書いた本だから、簡単にヒットしたのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、島田氏によると最初はあまり売れなかったとのこと。

島田氏自ら講演会で販売したり、書店に営業したりして地道に2万部まで到達。その後テレビ番組で取り上げられたことをきっかけに、「おもしろい」「おばあちゃんの名言で勇気が出る」と評判になり、一気に売り上げが伸びました。

B型自分の説明書

Jamais Jamais(じゃめじゃめ)氏の『B型自分の説明書』も自費出版です。内容・構成のおもしろさはもちろん、少し力の抜けたオシャレなイラストもこの本の魅力。

現在では『A型自分の説明書』『AB型自分の説明書』『O型自分の説明書』『I型自分の説明書』などシリーズ化され、シリーズ累計620万部を超える大ヒットとなっています。

テレビなどでも数多く紹介されているので、見かけたことがある方・手にとったことがある方も多いのではないでしょうか。

 

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ベストセラー・有名作家になることだけが「自費出版の成功」ではない

自費出版本がベストセラーになれば、誰しも「自費出版が成功した」と思うでしょう。しかし「ベストセラーになり映像化されること」「作品が売れて、有名作家の仲間入りをすること」だけが自費出版の成功ではありません。

ベストセラー以外の自費出版の成功例を紹介します。

自費出版本が新聞に取り上げられる

まず自費出版本が新聞などに取り上げられる例があります。

メディアプロモーションが充実している出版社から自費出版した場合には、自費出版本が新聞・ラジオ・ネットニュースなどの媒体に取り上げてもらえることも少なくありません。

単に本を紹介しもらえるだけではなく、著者へのインタビューや取材写真が掲載されることも。「自分や本がマスメディアに載る」のはやはり嬉しいもので、「成功」といっていいのではないでしょうか。

もちろん記事を見た読者が本に興味をもつ可能性も高まるでしょう。

自費出版本が図書館の蔵書になる

自費出版本が図書館の蔵書になることも少なくありません。とくに「郷土の昔の様子などがわかる本」ですと、地元の図書館・資料館も興味をもちやすいです。

自費出版本が地元への貢献になるといえるでしょう。

また「郷土に関する本」を特設コーナーに置いている図書館も多いので、図書館に置いてもらうことで認知が広がる可能性があります。

自費出版本が困っている人の助けになる

自費出版本が困っている人の助けになるのも、成功例のひとつだといえます。

例えば「医師や整体師が専門知識を生かして、特定の症状に悩んでいる人向けの本を書く」といったケースです。

限られたターゲットに向けて役に立つ情報を届けられるのも、自費出版本のメリット。自費出版本なら内容は自由なので、「ニッチな分野」の本も出せます。

あなたの本が「症状についての情報が少なく、闇の中にいるような気持ちだった人」を救うかもしれません。素晴らしい社会貢献ではないでしょうか。

自費出版がきっかけで顧客が増える

自費出版がきっかけで、本業の顧客が増えることも考えられます。出版はセルフブランディングになり、同業者との差別化をはかれるからです。

本を出すことで「本を出すほど専門知識が豊富なら、信頼できそう」「本の内容に共感したから、この人に仕事を任せたい」と思ってもらいやすくなります。

「専門知識をアピールする」「他社との違いや強みを発信する」という点で、自費出版はかなり効果的です。つまり自費出版本が販促ツールになるのですね。

そのためセルフブランディングの重要性を認識しているコンサルタントや士業の方々は、本を出すことに熱心です。

自費出版がきっかけで本業の業績が伸びたら、販促ツールとしては大きな成功だといえるでしょう。

新しい仕事・収入につながる

自費出版をきっかけに新しい仕事や収入を得られる例もあります。

例えば自費出版本を読んだ人から「講演会・セミナーの講師を務めてくれませんか」「ラジオ番組に出演してくれませんか」などの依頼が入るケースがあります。写真集を自費出版した人であれば「写真展をやりませんか」といった誘いが入ることもあるでしょう。

自費出版をきっかけに、商業出版デビューの話がくるケースも。

自費出版本そのものが大きなヒット作にならなかったとしても、新しい収入につながる可能性は大いにあります。また新しい仕事の依頼をきっかけに、人脈も広がっていくでしょう。

自費出版で成功するためのコツ

自費出版で「成功するため」「本が売れる確率を上げるため」のコツを紹介します。

出版するタイミングを見極める

まずは出版するタイミングを見極めることが大切です。どのようなジャンルであっても、タイムリーなテーマを扱った本はニーズが高く、話題になりやすいからです。

例えば「最近流行している健康食材」「最新の研究成果」「法律の改正」などをいち早くまとめられれば、読者に求められる本になる可能性が高まります。

売れる本を作りたいなら、世間の「需要」や「需要が高まるタイミング」を理解する必要があります。

タイトルにこだわる

タイトルにこだわることも大切です。「読んでみたい」と思わせるには、タイトルの力が重要だからです。

例えば実用書・ビジネス書ですと、タイトルを見ただけで「本に書いてある内容」が推測できる必要があります。役に立つ情報が欲しい読者に「必要な情報が得られますよ」とアピールしなくてはいけないからです。

小説などですと「おもしろそう」「なんだか気になる」と、読者に引っ掛かりを感じさせる必要があります。例えば『B型自分の説明書』というタイトルだと、「自分もB型だし中身が気になるな、ちょっと読んでみたいな」と思いやすいのではないでしょうか。

しかし効果的なタイトルをつけるのは、実はとても難しいこと。そのため経験・知識の豊富な編集者に相談するのがおすすめです。

自費出版する目的をはっきりさせる

売り上げやベストセラーだけが自費出版の成功ではないため、自費出版の目的をはっきりさせることも大切です。まずは「あなたが自費出版で達成したい目標」を明確にしましょう。

「本をたくさん売って利益を得たい」でもいいですし、「セルフブランディングにつなげたい」「子ども・家族に喜んでもらいたい」でも構いません。

目的が明確になれば、自費出版のパートナーとなる出版社も選びやすくなります。

例えば「本を売りたい」「たくさんの人に読んでもらいたい」なら、書店流通に強く、売れる本をつくる編集ノウハウも豊富な出版社を選ぶ必要があります。具体的には大手・総合出版社の自費出版部門などです。

また「名前の通った出版社の自費出版部門」なら、セルフブランディングの効果が高まるはずです。

一方で「家族や友人にプレゼントして、喜んでほしい」という目的なら、少部数で費用を抑えて出版できる出版社なども候補になるでしょう。

まとめ

自費出版本にも「ベストセラーになる」「テレビドラマ化・映画化される」といった大きな成功例があります。ただしベストセラーになることや有名になることだけが、「自費出版の成功」ではありません。

自費出版をきっかけにビジネスが広がった人や、社会貢献につながった人もいます。「家族に喜んでもらえて、心から嬉しい」という気持ちになる人もいるでしょう。大きな売り上げにつながらなくても、自分なりの「自費出版する目的」が達成できたなら、胸を張って成功だといえるはずです。

自費出版を考えている方は、ぜひ幻冬舎ルネッサンスにお問い合わせください。

 

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