表現者の肖像 伊藤 清
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座右の一冊

ツァラトゥストラ

ニーチェ

ここが魅力 この本との出会いは人生の大きな転換点となりました。私は、自分の人生について、前半の20年を「自己否定の20年」と位置付けています。次は「自己主張の20年」です。結局、どちらもうまくいかずに、新たな生き方を模索するようになりました。それが10年ほど続き、それを「迷いの10年」と位置付けています。これが終わるとようやく自分の生きる目標を見つけることができました。それは、変化です。自分の生きる目的を「自己変革」と定めました。よりよく変化するために生きるのです。そのために、私は自分の心に「自己変革エンジン」という強力なエンジンを搭載しました。
 燃料は、身の回りに発生するドロドロとした不都合な現実です。この不都合な現実をろ過して燃やすのです。地面から湧き出る、ドロドロした原油を精製して、ハイクオリティーな燃料に転換するイメージです。このように、いつのまにか身に付けていた「自己否定」の生き方を変える転換点となったのがニーチェです。この一冊との出会いは撃的で、この場では表現できないほどの不思議な体験をしています。いずれ、ニーチェとの出会いも改めて整理してみたいと考えています。

幻冬舎ルネッサンス

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