のぶみ:せっかく絵本をつくるのなら、短期的に「いま売れるもの」を目指すのではなく、「10年残る絵本」を目指してほしいと思います。これはぼく自身の作品にも言えることです。せっかく絵本を出版しても、市場からすぐになくなってしまうのは、悲しいですから。
絵本って、いま年間で3000冊は出版されているそうです。そのなかで増刷される絵本は、なんと50冊にも満たない。次の年に残るのは、たった3冊だといわれています。ギャンブル性が高いジャンルと言えるかもしれません。
くわえて難しいのが、「この絵本はぼくがこどものころに読んでいたから、自分の子にも読ませたい」という買う側の心理が働き、「ベストセラー絵本」がいつまでも君臨する世界でもあることです。なかには、「親子三代にわたって読ませています」という本もあるから、80年選手といったところですね。このような絵本は本当にすばらしい作品で、きっと永遠に残るでしょう。ですから作家として、そのような作品に負けない、よりよい作品をつくるために気合いをいれなければと、日々自分に言い聞かせています。
Interviewer=山名克弥
Photographer=三原久明
絵本作家。絵本200冊以上を刊行。
NHK Eテレうちのウッチョパス、Eテレみいつけた!おててえほん
女性セブンで、ごりらかあさん連載中。
代表作にママがおばけになっちゃった!シリーズ
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