今回、「物語」という形にこだわったのは、「自分の気持ちが変わらないと英語を話せるようにはならない」という考えが、私の根底にあったからです。もちろん、英語のハウツー本にも、これと同じようなメッセージが書いてあるかもしれません。しかし、一方的に「気持ちを変えろ」と言われて、心が動くものでしょうか。「勉強しろ」と頭ごなしに言われて、勉強する子供はいません。どう勉強していくのか、そうすると自分がどんな人間になれるのか。やり方やビジョンを見せて、自分の気持ちも伴った上で、しっかりと地に足をつけて勉強しないと、長続きもしませんし、大成もしません。
今、日本人のほとんどが英語を「使う」必要性に迫られています。特に子供たちにとっては、受験に直結します。結果を出せるのは、ネイティブとの授業の環境に恵まれた、ごく一部の人間だけになってしまいます。こんなアンフェアな世界はありません。この「物語」は、そんな危機的状況を救うためのものです。思う存分、感情移入し、心を揺さぶって、気持ちを変えてください。そうしない限り、英会話の成功はありえません。もしもこの「物語」を通して、それに気づいて頂けたら幸いです。
訂正のお知らせ
『もしも高校四年生があったら、英語を話せるようになるか』につきまして、 訂正がございますので、下記のようにお知らせいたします。
記
- P6【誤】「千賀子ような」
- →【正】「千賀子のような」
- P49【誤】「思いっきりが覚めた」
- →【正】「思いっきり目が覚めた」
- P167【誤】「取ったんだってすごいよね」
- →【正】「取ったんだって。すごいよね」
- P188【誤】「hundread」
- →【正】「hundred」
- P216【誤】「エレン」
- →【正】「カレン」
読者の皆様にご迷惑をおかけしましたこと、お詫び申し上げます。