表現者の肖像 石橋直道
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座右の一冊

聖書

聖書

ここが魅力生き方を模索していた高校時代に、たまたま書店で聖書を立ち読みし、好奇心で買い求めました。まさか、それが以後の私の人生の指南書になると思ってもいませんでした。
 読んでみると、その内容は、学術書のように理路整然としたものではなく、しかも日常の平易な言葉で書かれておりました。そして、それは、キリストと言う人が、時のユダヤの権力者たちの策謀によって、彼が愛し、そして救ったそのユダヤ人大衆からこともあろうに裏切られ離反されて、孤立無援の中で、十字架を背負わされて運び、罪人と一緒に、荒涼とした丘の上でその十字架に懸けられて息絶える、というものです。

 我々の日常生活の中では最弱者、敗者とされるお方が、世界の20億という人達に神として信じられております。これは一体どういうことでしょうか。それは、この人の勧め、説かれた、すべての人に対する無制限の赦しと、無条件の愛、そして神の恩寵への信頼が、世の人々の心を捉えたからに他なりません。この心を持つことによって、人は、あらゆる状況のもとで、人生に対して前向きになることができます。

幻冬舎ルネッサンス

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